2009/04/20

八重桜


この花には、口の中で溶けてなくなってしまうような、儚さがある。食欲を刺激する何かがある。

真上にカメラを向けて八重桜を撮っているとき、口が半開きだったのだろうか。怪訝な顔つきでじろじろと見られてしまった。
バツが悪くなり、とっさに「八重桜って、食べちゃいたくなりませんか」と、話しかけてしまう。引きつった笑顔で「ええ、そうですねぇ」との答え。どうやら本物の変な人になってしまったようだ。でも、引きつっていても笑顔だ。怪訝な顔よりましであろう。


児童遊園の滑り台が使用禁止になっていた。近々、新しいものに交換されるとのこと。子どもの頃、幾度となく遊んだ滑り台だ。変わってしまうのは何となく寂しい。しかし、子どもを持つ親としては、アラ40の遊具をそのまま使われるのに不安がないわけではない。


なんという名の花なのだろうか。フェンスの隙間から顔を出していた。この辺りは殺風景だから、こんなおとなしい花でも周りがぱっと華やかになる。精いっぱい延ばした茎が、いじらしい。


コンクリートかち割りたんぽぽ。力をこめて開花準備中の様子。見れば随分沢山蕾を持っている。これを全部咲かせて、綿毛を飛ばすつもりかしらん。
……むむむ、世界制覇の野望を持っているのだね、君は。


これなんてほんと、食用にしかみえない。メレンゲのように口の中で溶けてしまいそうだ。


1 件のコメント:

zerozero3 さんのコメント...

写真が素敵だ、さすが若いころから慣らしただけある。

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