何も言ってこなかったから、自宅に夕食の用意がある。遅くとも20:30迄に完結できる冒険にしよう。
という訳で新橋から都営バス「渋88」系統に乗り、渋谷経由で帰宅するという、今できる最もスケールの大きい冒険旅行に出ることにした。

新橋の中古カメラ屋が、ファミレス風居酒屋に変わっていたのには驚いた。この街で一番大事な店だったのだけど、仕方がない。ニコマートの部品取りジャンクは新宿で買うことにしよう。この時間帯は立ち飲み屋の誘惑が激しい。ぐっとこらえて博多天神でラーメン。今日は時間がない。


午後7時、バスが到着する。座席の七割が埋まっている程度。同時刻の京浜東北線とは随分違う。


高速バスほどではないが、都営バスにも出発時の高揚感は健在。これから東京の一番美味しいところを掬い楽しむ渋88系は、停留所から滑り出すように車線に乗り出した。
バスは虎ノ門を抜けて六本木に向かう。この区間はビジネス街だから真っ暗だ。浮ついた街を想像していたからちょっと寂しい。でもまあ、間もなく六本木だから。


この街ではまだ宵の口だからか、人出は今ひとつだった。会社帰りの時間帯が賑やかなのは、やっぱり新橋辺りが一番なのだろう。

そんなことを考えている間に、バスは青山通りから渋谷のバスターミナルへ入る。


ちょびっと盛り上がりに欠ける冒険旅行だった。だからといって、渋谷で一杯やるわけにも行かない。

再びバスへ。今度は自宅の最寄り駅に向かう、いつものバスだ。
しまった、うちに飯があるのにラーメン喰っちまった

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