2007/09/30

振り上げた拳を収めるには

前回引用した記事で、名前が出ているのは鬼武チェアマン。
犬飼専務理事でも川淵キャプテンでもないのだ。

チャーター機を手配したにもかかわらずベスト8で敗退したことについて、Jリーグの犬飼専務理事が不快感を示した。敗退した我々が口にするのは憚られるが、この言動がスポーツの場を語る性質のものではないことは明らかである。

川崎フロンターレは、柏戦の先発メンバーに関して事前にJリーグに確認している。このことについて苦言を呈しているのは、日本協会の川淵キャプテンである。つまりベストメンバー規定を司る機関外からの意見なのだ。これも筋が通らない発言といわざるを得ない。

そんな中、今回の鬼武チェアマンが唯一筋が通った対応を行ったといえる。

犬飼、川淵両氏に慎重な発言を促すことは大切だが、それ以前に、何故このタイミングでこのような報道が行われたのかを考える必要がある。

これは私の想像だが、試合終了直後、彼らはマスコミに電話取材されたのではないだろうか。新聞の締め切りに間に合わせるのに都合がよいそのタイミングは、同時に最も感情的になりやすいタイミングでもあるのだ。

マスコミは事前にチャーター便やベストメンバー規定違反疑惑などの材料を用意して、インタビューに臨んだのだ。そして両氏の発言の節々にある感情的な言葉をつなぎ合わせて、扇動的な記事を組みあげたのではないだろうか。

さもなければ、あれだけの社会的地位のある人間が、あそこまで幼稚な発言をするとは考えられない。

しかし、我々はマスコミに感謝しなければならない。
敗退のショックでバラバラになりかけたサポーターの気持ちを、あの痛々しい報道によってまとめることができたのだから。


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