2008/05/13

入試問題

中学進学塾大手、日能研の車内広告から。某中学校の入試問題だ。

*****

仮にあなたが、「織田信長」を主人公としたテレビドラマの台本を書くことになり、ドラマの制作責任者から「みんなのイメージと違った『織田信長』を登場させて、ドラマの視聴者を驚かせてください」という注文を出されたとします……

*****

これで織田信長のイメージを整理させ、いかに視聴者を驚かせるかのアイディア出しが設問。歴史知識と発想の柔らかさを計る意図か。

私が試験官ならば、知識が不正確でも「抱腹絶倒、荒唐無稽」な発想を持つ子供を入学させるだろう。知識が必要ならば図書館に行けばよいのだ。

卒業試験に同じ問題を出してみたい。解答が入試時よりもさらに面白くなっていたならば、そこはいい学校だと思う。

一般的な大学入試などで評価される能力ではないだろう。進学先リストを充実させる力はつよくない。しかし、このような情報編纂能力はあらゆる学習の基本になる。その力を養う意図を評価したい。

そして我が娘。

彼女の通う学校はレポートが多い。正に上記の力を重視しているのだが、このやり方は相当知的体力が必要らしい。親としては娘をモチベートするのに苦労している。

簡単に諦め、慰めると反発し、強く言うと落ち込む。うちの中学生はやりにくいのだ。

知識ならば教えることができるが、レポート本体は本人が自分で作るより他にない。親はコーチングに徹することを余儀なくされる。

この時期の親力とは「待つ力」だと思う。レポートの場合も不足データを渡す位で、あとはひたすら待つだけだ。

我慢できずに口を出すことはご法度。知識が身に付かないだけではなく、中学生の脆弱な自信を吸いとってしまう。

親としてなにもできないのは辛い。子離れの準備過程だと考えるべきなのか。親も人間である以上は成長の途上なのだ。

入試問題は学校からのメッセージ。設問から教育方針や学校像を読み取る。中学校ならば、親が目を通すことを見越しているだろう。

そろそろ息子の入試研究を始めようか。一つひとつ読み込み、じっくり見極めよう。


0 件のコメント: