何か用事があって実家に行った。
玄関先は花盛り、いい季節だ。
戯れに携帯のカメラを向ける。
タンポポの綿毛。
母:可愛いでしょ。子供たちが来たら「ふぅっ」とさせてあげようと思って残してあるの。うりちゃんも好きだったでしょ。
バンジー。
母:わたくし、いろんな色が入り交じっている方が好きなのよ。それよりこの花を撮ってよ。
モッコウバラ。
母:綺麗でしょう。今年はモッコウバラの当たり年みたいなの。ご近所の○○さんのところも見事よ。××さんの株はちょっと種類が違うみたいなのよね……
長くなると面倒くさいので、話題を変えようと試みる。
丼:これは何?この青い花。
気になった花。
母:あ、これね。蕾が付いた枝が落ちていたから拾ったの。土に差しておいたら、ここまで増えた。お買い得でしょ。だから名前はわからないのよ。
捨てられた枝が可哀想で半分泣きながら持ち帰ったのだろう。
母はそういう人なのだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿