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好きな建築家ではなかったが、上手いことは認めざるを得ない。
建築を志して以来ずっと、黒川紀章はそういう存在だった。
諸先輩方から聞かされる数々のエピソードから、偏見を持っていたのかもしれない。
建築界の様々な潮流に上手く乗り、柔軟に表面的なスタイルを変えていったから
建築家としての個性は判りにくいだろう。
それだけでアンチ黒川に染まってしまうのは、早計である。
氏の作品を素直に見ることができるようになったのは、つい最近だ。
新国立美術館は、何の偏見もなく、私の中に溶け込んできた。
今までの作品にあったギラギラした要素が消えていたのだ。
達観した建築家としての素直さが心地よかった。
彼はひょっとして死期が判ったいたのかもしれない。
いや、そんなことはない。
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