2007/11/06

ウィズハンド


これから息子はラグビースクールの仲間と一緒に、リコーの選手と手をつないで秩父宮のピッチに入場するのだ。親としてわくわくする。本人は平然としているようだけど。

学校行事で練習に出られなかった息子だが、午後は大丈夫とのこと。楽しみにしていたからほっとした。何しろSS指定席のチケットを2枚押さえてあったのだ。いつものペアチケットでは肝心の子供の顔が見られないからね。

ブラックラムズのテントの前に世田谷の子供たちが集まってきた。みんなちょっとした高揚感があるようでいつもよりもはしゃいでいる。幼稚園児と一年生なのだから、こういうときに落ち着けと言っても無理なのだ。それでもコーチの点呼とともに整然と並ぶのは、日頃の練習の成果(?)でしょう。

ラグビー協会の人に連れられて、子供たちは階段の下に移動。緑のTシャツを渡されてユニフォームの上からかぶっている。これが大人用のSサイズだからぶかぶかなんだな。裾をパンツに中に入れて、何とか形になったようだ。

ここで両親は観客席に移動。リコーのテントに寄って応援グッズを受け取った。対戦相手の東芝ブースも気になったが、今日は立場上施しを受けるわけにはいかない。……「施し」ではないか。
メインスタンドは高さがある上、ピッチから近い。さすがに見やすかった。逆光にならないから選手の動きがよくわかるのもいい。たまには贅沢もいいものだ。

第一試合のサントリー対IBMはサントリーが勝利した。清宮監督がインタビューを受けている。勝ったのにチームにダメ出しをする姿に、IBMの選手は複雑な心境だったに違いない。

そして本日のメインイベント、第二試合の選手入場だ。前日Jリーグで最も派手なイベントを見てきた目からすると、トップリーグの入場は何とも静かだ。太鼓とコールの代わりに、両軍に隔たりなく満場の拍手が響く。息子は14番の池上選手に付いて出てきた。

実は去年まで東芝を応援していた。トップリーグ初年度の最終節、サントリー対東芝戦。優勝するためには「勝って天命を待つ」しかない東芝の状況に、シンパシーを感じたのだ。
東芝はこの試合に勝利したが、首位の神戸製鋼も勝ったために優勝を逃してしまう。しかし翌年以降の快進撃は、東芝の時代を築いたと言ってよいだろう。


この試合も東芝らしい攻め方で進んだ。重戦車の如く、モールで押しながら陣地を拡げて行く。

リコーラグビー部の本拠地は多摩川に程近いリコー世田谷グランド。河川敷にあるラグビースクールのグランドにも近いので、ラグビー祭に招待したいただいたり、グランドをお借りするなどの交流を行っている。一番身近なトップリーグチームなのだ。
今年のラグビー祭で息子は森嶌選手の足下に絡みついて離れず、鉄下駄の如く子供を脚に巻いたまま審判の仕事をしていた。非常に申し訳ない。今期不調だったらうちの子のせいに違いないのだ。


リコーはサッカーで言うところのカウンター攻撃を仕掛けていた。なかなかボールが取れない展開が続いたが、一旦手にすると速攻でトライを狙う。今節三回のトライもスピーディーだった。

ラグビーの観戦スキルが絶望的に不足している私でも、この二つのチームが目指すとことの違いは理解できる。様々なスタイルがぶつかり合うトップリーグを、今シーズンも楽しむことにしよう。


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